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「リーディング大学院」ってどんなとこ?(2) ~GSDM編~

化学システム工学科4年の白畑春来です。

前回書いた記事では、3Dプリンタを使って好きなキャラのキーホルダーを作りましたーという報告をさせていただきましたが、(記事はこちら)

今回はリーディング大学院についての記事をお届けします!
※リーディング大学院とは?と思った方、上田が書いてくれた記事がわかりやすいのでこちらをご参考ください。

この記事では、その名も『社会マネジメントを先導するグローバルリーダー養成プログラム』、英語ではGlobal Leader Program for Social Design and Management、略してGSDMについて取り上げます。(公式HPはこちら)

この記事を書くにあたって、GSDM第一期生であり、同じ化学システム工学科の、修士2年の先輩である小寺正徳さんにお話を伺ってきました。

▶ 社会を先導するグローバルリーダー養成?GSDMって何だ?


昨年の10月から始まった比較的新しいこのプログラムは、オールラウンド型と呼ばれ、文理を横断した知識をもとに、社会的課題を認識して解決策をデザインしマネジメントできる、グローバル社会を牽引するトップリーダーを養成するためのプログラムです。

このプログラムの運営中心となっているのはおもに公共政策大学院の教授方で、学生の参加専攻は9研究科から21専攻と多岐に渡ります。(参加専攻一覧はこちら)

プログラムを受講するための選考に参加できるのは、修士1年、修士2年、博士1年の学生です。

▶ 普段はどんなことするの?~GSDMのカリキュラム~


GSDMでは5年間で指定された科目から12単位を取る必要があります。

世界の喫緊の課題である、健康・医療問題、先進エネルギー、市民生活・社会活動の安全保障、環境・資源などについてのテーマに基づいたカリキュラムを通して、幅広い知識をつけることができます。

①座学の授業


講義ではグローバル社会・政策系の授業、先端科学技術系の授業があり、まんべんない分野を学ぶことができます。全ての授業は英語で行われ、留学生が全コース生に対して29%いることから、英語は必須といえます。

授業の様子
GSDM_授業_4

②グループワーク


座学に加えて課題解決力をのばすためのグループワークの授業もあり、文献調査、フィールドワーク、インタビューを元に毎度白熱した議論が展開されます。

グループワークの様子
GSDM_授業_2

以上の①②のカリキュラムは土曜に集中講義として開講されることが多いため、普段の研究生活で実験などが忙しくても大きな支障はないようです。

③課外活動


そして、毎年3月ごろにQualifying Examination (QE)と呼ばれる合宿形式のグループワーク作業を兼ねた試験があり、進級に合わせて今後もGSDMのコースをとれるか、チェックを受けなくてはなりません。

その他、国際プロジェクト実習という海外インターンのプログラムも用意されていて、今後実施されていくようです。

▶ GSDMの魅力はここにある!


小寺さんにお伺いしたところ、なんといっても様々なバックグラウンドを持った人が集まっていること、だそうです。授業はもちろん、グループワークやQE (合宿形式の試験)を通して、参加者は専攻、学年関係なく親睦を深めていきます。
学科では研究室で実験が中心という生活を送っている小寺さんも、

「GSDMのコースを通して、自分の研究という社会からみれば一要素の技術が、今後どのように役立っていくのか、技術屋としてだけでは想像できないような視点を持つことができた」

とおっしゃっていました。

その他にも、グループワークを通して、問題発見能力や問題へのアプローチスキルを磨くことができたり、GSDM主催のセミナーに参加することで幅広い考え方に触れることができたりと、とても刺激的で魅力のあるプログラムである、ということが伝わってきました。

GSDM主催のセミナーの様子
GSDM_セミナー_mini

GSDMの素晴らしさ、感じていただけましたでしょうか?

それでは、次回のリーディング大学院まとめ記事もお楽しみに!

…ちなみに取材の様子。工11号館のTloungeで行いました。小寺先輩、取材にご協力いただき誠にありがとうございました。

取材の様子
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(執筆:白畑春来)