こんにちは、工学部広報アシスタント 物理工学専攻修士一年の柳光です。
前回に続き、再び五月祭での各学科による学術展示の紹介をしていきます。
今回は、建築学科の学術展示「みんなのひろば」の紹介をします。

「みんなのひろば」とは?

「みんなのひろば」という企画は、建築学科の修士1年、学部4年の学生たちが設計したものを工学部1号館前の広場で実際にパビリオンとしてつくりあげるという企画です。
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建築学科の学生さんは、設計して模型をつくるだけで普段は終わってしまい、実際にものをつくることはあまりないらしく、実際にパビリオンをつくりあげるこの企画に対してかなり気合が入っているように見えました。
今回のパビリオンのテーマは
・自由に休める場所
・子どもが遊べる場所
です。
そして、パビリオンは紙管と屋根代わりの布でつくられていました。この素材を選んだこだわりは別にあるようですが、布の質感と風通しの良さが相俟ってとても涼しげでした。

「みんなのひろば」の工夫

パビリオン「みんなのひろば」には様々な工夫が施されています。
休める場所の実現のために、写真のように、布を使って影を作っています。
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また、紙管は斜めに立てられており、各建造物においてその紙管の角度は異なっています。これは、太陽が動くに従って影の場所が大きく変わることを利用したものです。角度が違っているおかげで、過ごしやすいところが時間が経つにつれて変わっていきます。
また、写真のように、布が貼られていないミニチュアの建造物もあります。
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これは、子どもたちが下をくぐったり、上をまたいだりして遊ぶために用意されていました。
こうした工夫から、このパビリオンは大人から子どもまでみんな楽しめる、「みんなのひろば」となっているのです。
また、構造上の工夫だけではなく、使っている材料にも工夫があります。
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紙管と布が使われていることは先ほども書きましたが、紙管同士を組み合わせるためにプラスチックのジョイントが使われており、また、それぞれを留めるためにホッチキスの針が使われています。そのため、ホッチキスの針を取り除き、ジョイントと紙管とを外すことで簡単に分解できます。そして、紙管は元々再生紙を溶かして作ったものですので、取り外して溶かすことで再利用することもできます。
つまり、「みんなのひろば」は紙管のリサイクルも考慮してつくられているエコなパビリオンなのです。

卒業制作展示

工学部1号館内には優秀賞を取った卒業制作が展示されていました。
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写真から分かるとおり、建築学科でつくられる模型は単なる建物の模型ではなく、部屋の役割やそこでの人の動きまでもが意識された模型となっています。
つまり、模型の中には「物語」があるのです!
この「物語が見えるかどうか」というところも、模型の良し悪しを決める重要な判断基準となっています。

おわりに

「みんなのひろば」にある「工夫」や、卒業制作の中にある「物語」といった、そこに内在する「細かい魅力」は伝わったでしょうか。
この学術企画とは直接関係はありませんが、普段の生活の中でも小さなところに目を向けると、そこにも「細かい魅力」が眠っているかもしれません。
また、他の学科の学術企画の中にも「細かい魅力」はありますので、他の記事も読んでいただき、その魅力を是非感じ取ってください。

(執筆:柳光 孝紀)